歯のケア
ワンちゃん(特に小型犬)、ネコちゃんは年齢の増加により歯周病の発生頻度は増加します。
今では、3歳以上の犬や猫の85%以上に歯周病がみられるとの報告もあります。
その中で、近頃は飼い主さんの歯科診療に対する意識や関心が高まっているのも事実です。そのため、これからは動物病院での予防的治療やホームケアへの取り組みが重視されていきます。
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★ポイント★
歯周病は、歯周病菌によって歯の周囲の歯肉や顎骨が腐って溶けていく感染症です。
①歯肉炎がおこる・・・歯肉の発赤、腫脹、出血
②歯周ポケットが深くなり、そのポケット内に歯垢、歯石が沈着する
③やがて歯槽骨の吸収が始まり、最後には歯が脱落します。
歯肉炎の段階で治療を始めることにより、歯周病の進行を食い止めることができます。
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<<予防的な歯科処置とは>>
本来は麻酔下で歯肉縁下の歯石や歯周ポケットの処置をすることです。
全身麻酔をかけることに不安があり、無麻酔下で歯石を取ることもありますが、歯冠の歯石の除去は歯周病の予防にならないこと、動物が恐怖や痛みを感じて嫌な経験をするだけという点で、歯周病の予防、治療法とは言えないという意見があります。
今後は、軽度の歯周病の状態で麻酔下で、短時間の処置をしホームケアをながら維持していくことが大切になっていきます。
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<<ホームケア>>
①歯ブラシによる歯磨き
やはり、歯ブラシを使って歯間や歯周ポケットの汚れを取ることが一番です。
できれば、ジェルのようなものをつけて行うことをおすすめします。
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②デンタルシートによる歯磨き
歯ブラシが使えない子は、飼い主さんの指にデンタルシートを巻きつけて、歯の汚れを直接取って下さい。
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<<デンタルグッズを使って、歯のケアを!>>
病院では、歯ブラシ&ジェル、デンタルシートを使ってのホームケアをオススメします。
①まずは、遊びながらや、ごほうびを使いながら口を触らせるトレーニングをしましょう!
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②口を触るのに慣れてきたら、歯ブラシを使って歯磨きに挑戦!!
この時もついつい欲が出てしましますが、はじめは短い時間からスタート、嫌がる前に終わらせるのがコツです。だんだん歯の裏や歯周ポケットを意識して磨いていきましょう。
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③どうしても歯ブラシが使えない子は、飼い主さんの指にデンタルシートを巻きつけて、歯の見える部分の汚れを落としましょう。
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★病院では、デンタルグッズの販売やホームケアの指導、デンタルケアの処置などを行っています。
お気軽に声をかけてください。口臭や歯周病の相談も行っていますので困っていることがあれば声をかけて下さい。
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