ネコちゃんと病院
ネコちゃんの飼い主さんが、ネコちゃんを病院に連れていきたくない理由として、家でキャリーバッグに入れたり、病院まで車に乗せて行ったり、病院を怖がるネコちゃんを扱ったりするのが難しいと聞きます。
ネコちゃんのストレスは、エスカレートすると恐怖心が増し、攻撃行動へとつながっていきます。
そのため、動物病院へ連れて行くには飼い主さんや、迎えるスタッフの心構え・技術が必要となってきます。
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◎猫を病院に連れて行くための準備
①慣らし来院・・・キャリーケースに入ることや、車に乗ること、病院に行くことなどを時間をかけて
慣らしておきます。キャリーケースには、お気に入りのタオルやおもちゃを入れてみると
よいでしょう。
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②家で体を触る練習・・・病院では、耳の検査や爪切り、口の中を見ることがあります。
家でも、首回りや顎の下のマッサージや手先を触ったり、ブラッシングをして
体を触られることに、なれさせておきましょう。
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③フェロモン製剤・・・フェロモンにより、ネコちゃんが落ち着き、不安や恐怖、攻撃性を軽減させる効果が
あるといわれています。
来院30分前にキャリーケース内やタオル、車にスプレーをしておくとよいでしょう。
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◎動物病院での迎え入れる準備
・匂い・音・光の管理・・・猫は知らない匂いなどが不安や恐怖の原因になることがあるため、診察室内の管理を
しています。例えば、待合室での犬の声などはストレスになるので、なるべくスムーズ
に診察室や空いている部屋へ移動したり、タオルをキャリーケースにかけてカバーを
したりします。
・手袋やタオルの用意・・・攻撃性のある猫では手袋を使用して動きをコントロールしています。
中には、臭いによりかえって興奮することがあるので、大きめのタオルなどを
体に巻いてコントロールすることもあります。
◆◆◆当院でのオススメ来院術◆◆◆
①洗濯ネットに入れての来院
袋に入れることや狭くて窮屈ではないのかとの声もありますが、ネットに入っていることで逃走の危険がなく、病院内での体重測定や検査時に直接スタッフが体に触ったり、目が合わないため、恐怖やストレスが軽減されます。病院が苦手なネコちゃんのワクチン時の注射や検査時の採血でも、ネットから体の一部だけを出す形で対応できます。
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②キャリーケースにタオルをかけての来院
前述した通り、タオルで覆うことで外からの刺激を軽減したり、診察中に頭をかくしたりできてストレスの軽減になります。
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③来院時のタイミング
確実ではありませんが、当院では朝一番の時間帯や休診の前後は待ち時間が長くなることがあります。
お昼過ぎや、あらかじめ電話連絡の上、混雑を確認しながらの来院も良いと思います。