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エキノコックス症(人畜共通感染症) | 犬猫専門・小山動物病院

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エキノコックス症(人畜共通感染症)

エキノコックス症(人畜共通感染症)

  エキノコックス症は、エキノコックスという寄生虫によって引き起こされる感染症の一つで人畜共通感染症です。この病気は、感染症法で4類感染症に分類されているので、感染した犬を診断した獣医師はただちに最寄りの厚生労働省管轄の保健所に届け出をしなければなりません。4類感染症には、他に鳥類のウエストナイル熱があります。

原因

この寄生虫は4種類あるが、世界的に分布し主に家畜間で伝播する単包条虫と北方圏諸国を中心に分布し野生動物に伝播する多包条虫の2種類が重要視されています。

そのうち、単包条虫の幼虫寄生(単包性エキノコックス症)は我国では、ごく稀で輸入感染症としてみられる程度であるが、多包条虫の幼虫寄生が原因の多包性エキノコックス症は、北日本でキツネの移動にともない増加しています。この疾患は、北海道内のキツネにみられる地方病と思われてきましたが、飼育犬の1%に感染が認められ、2006年には埼玉県内の捕獲犬からも感染が確認され、我国に拡大することが懸念されています。

感染経路

 多包条虫には卵、幼虫、成虫の時期があり、成虫は、感染した終宿主であるキツネや犬等の上部消化管に寄生しています。(この場合には無症状)卵は、感染したキツネや犬等の寄生成虫が産卵をして糞と共に排泄されるので汚染地域自然界に散乱しています。幼虫は、中間宿主である野ネズミ等(小型齧歯類)が散乱している卵を水や食物を介して経口的に摂取することにより、体内に入り成虫にならずに幼虫のまま体内寄生(病害有り)しています。そして、次々と感染野ネズミ等をキツネや犬等が捕食して感染が拡大して行きます。多包条虫にはこのようなライフサイクルがあり、このライフサイクルの間に人が卵を偶発的に経口摂取することにより中間宿主として感染し長期間無症状後発症します。しかし、人から人・犬・ネズミ等には感染は起こりません。

症状

 終宿主であるキツネや犬等ではほとんどが無症状です。人は、単包条虫の幼虫寄生(単包性エキノコックス症)の場合には、肝臓や肺に嚢胞性病巣を形成して、自然破裂を起こしアナフィラキシーショック死する以外は比較的良性の経過をたどります。多包条虫の幼虫寄生(多包性エキノコックス症)の場合には、感染後無症状の期間が515年間続き肝臓に腫瘍様病変を形成し、肝臓周囲の組織や肺・脳などに転移をきたすこともあり、病巣の発育は遅いが悪性の病態を呈すことが多く、有効な薬物療法もなく、無症状期に早く診断をして患部を切除することが唯一の根治的治療法です。

検査

 キツネや犬等の場合には糞の中に卵が出てくるので検便検査をする。

 人の場合には現地の疫学的調査、血清学的検査、X線検査、超音波検査、細胞検査等診断が行われますが確定診断までが大変に困難な病気です。

治療

 キツネや犬の場合には、症状が乏しいので感染をみつけることが難しいが成虫に対する駆虫薬の投与が効果あります。

 人の場合には、早期発見による患部の外科的切除と薬物療法。

予防

 北海道でキツネと生活圏が接近している場合には感染の危険性が高いので、手洗いの励行、屋外での素手による摂食は慎み、民家や家畜小屋へのキツネの侵入を阻止し、周囲に寄せ付けない対策が必要です。汚染地域での沢水や小川の生水は飲まない。野山の果物や山菜など口にする場合には、よく洗うか十分熱を加えてから食べる。(卵は、零下20

 度ぐらいの低温では死滅しません、しかし、熱には弱く100度1分間の加熱で死滅します)。早期発見治療が第一の疾患なので定期的に北海道内の場合には検診を受けることが大切です。飼い犬の場合には、北海道の調査によれば1%の感染率でキツネに比べれば低い値ではあるが、放し飼いの犬が感染野ネズミを捕食した場合には人への感染源になるので、犬等ペットは外で放し飼いはしないこと。何らかの事情によりペットの飼育が続けられなくなった場合はペットを捨てることは絶対に避けてください。捨てられたペットが感染源となり、感染症が蔓延する可能性が高くなります。